和の心~にはほど遠い [若様のおはなし]
多趣味な若様ですが、その中でも異色なのがお茶。
裏千家の初級のお免状をもっています。
中学入学時の部活オリエンテーションで一目惚れです。
バスケ部との兼部はむずかしいんじゃないかという家族の反対を押し切って入部しました。
当然男子部員一人を覚悟しての入部です。
ところが、入ってみたら、たった一人の部員でした。
別な意味で寂しかったようです。
だから入部と同時に部長に就任、2年生になるまで我が世の春を謳歌しておりました。
ところが、今度は顧問の先生が転勤になりまして、このままいくと廃部の危機が訪れました。
とりあえず春までは校長先生が暫定顧問に就任し、さらに新しく外部から講師の先生をお呼びしていただけることなったのですが・・・ここでまた大どんでん。
それまでの茶道部は「表」千家だったのです。講師の先生は「裏」千家。
ついでに若様が週末通っていたカルチャースクールは遠州流(男子参加可能がそのコースだけだったのです)だったので、頭の中で三種混合グールグル状態に。
2年生からは一年生の女子が大量入部し、独り占めしていた茶室もにぎやかになり、幸せな中学生時代を送ったようです。
前置きが長いですね。
そんなわけで若様は疲れてくるとお茶を点てます。
お小遣いで和菓子を買ってきて、一服するのが楽しいらしいです。
ただ一つ問題があるとすれば・・・うるさい。
お抹茶をいただくときの作法やらなんやらについての蘊蓄たれるのですが、それが長くてうっとおしい。
ちょっとは静かにいただけないのか。
先日あまりのうるささに大魔王様が切れました。
「あまり出しゃばったんで腹切らされた茶人がいたなあ、おい」
そんな若様は柔道部。新たに創設された茶道サークルにも出入りしております。
まあ、一生勉強できるもんね、お茶って。
生涯の趣味を早々見つけた若様は、ある意味幸せ者かも。
織部焼きの祖を取り上げたのがこの漫画。大評判ではありませんが、静かに人気です。
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