目をまわした理由~その2 [マアカのおはなし]
はい、腹をくくって書きます。
正直笑い飛ばしていただけるとありがたいです。
たいしたことじゃなかったって思えるから。
殿は小学校に入ってからも療育に通ってます。
公立の療育施設って幼稚園までなので、今までと違うところまで頑張って通ってます。
人が多いところは苦手なので、急いで急いで移動します。
電車で移動中、隣に座ったおばあさんに声をかけられました。
「おたくのお孫さん、かわいいわねえ。天使みたい。本当にきれい」
子供を褒めるのは社交辞令なので、こちらもニコニコあいまいに笑っておきます。
「うちの孫なんてぶさいくで、声をかけてもニコリともしなくて、無愛想で。おたくのお孫さんみたいなのがよかったわ」
と、ひとしきり孫への不満と子供は顔がきれいなのが一番と続きます。
そして
「おまけにうちの孫か○わなんですよ」
え゛?
「もう大きいのに、まだ首が据わらないんですよ。だから歩けないし、ごはんもちゃんと食べられないし。なんでこんな子がうまれたんでしょうねえ」
前に立ってる人がなんか目で合図してくるのでおばあさんの隣の座席をみたら、赤ちゃんかかえた若いお母さんが一生懸命頭を下げてるんです。
その赤ちゃんはどう見ても生後三ヶ月いってるかいってないか。
そりゃ首も据わらないし歩けないしご飯も食べられないでしょうね。
で、そのお母さんとアイコンタクト。
マ・あごでおばあさんを示して、ウン?とやる。「無視したほうがいいですか?」
お・うんうんと頷いて空いてる手で拝みながら頭を下げる。「そうしてください。お願いします」
マ・あぁという顔で大きく頷く。「了解しました。大丈夫です」
「」の中はマアカの脳内変換です。
その間もおばあさんの独演会は続いています。
そして、
「だからね、おたくのお孫さんとうちの孫、交換しましょう」
な゛あぁぁぁぁぁぁっ?!
「うちにはか○わの子はいらないし、あなた優しそうだから、孫も幸せに暮らせそう。ね、いいわね?」
心臓が凍り付くとか、背筋が寒くなるとか、血の気が引くとか、こういう状態をいうんでしょうね。
絶対5秒くらいは心臓が止まってたと思います。
おばあさんが殿の手を取ろうとしたのに気がついて、殿を抱えて次の駅で下車しました。
ホームに降りて電車を見たら、あのお母さんが赤ちゃん抱えて一生懸命頭を下げてました。
膝はガクガクするし、手は震えるし、目は回り出すし、頭はガンガンするし。
一緒に降りた人が「だいじょうぶですか」って声をかけてくれたんですが、返事することも出来なくて。
その人が交通機関に乗るときだけ殿がつけてる「障害があります。ご理解ください」のバッチに気がついて、
「酷いことをいわれましたね」
って慰めてくれました。
なんとか家に帰り着きましたけど、こんなことは子供達にも言えずに寝込むこと一週間。
気がつくと電車の中にバック置き忘れ。
誰か駅員さんに届けてくれたらしく戻ってきましたが、内容確認で入っていたコミックのタイトルを読み上げられてまた凹む。
アルツハイマー系の人って、普通にしていて時々そうじゃなくなる時がくるんですってね。
きっとあのおばあさんもそうだったんでしょう。
あの時はおかあさんしか気がつかなかったけど、近くに他のご親族とかいらしたかも。
今ならそう思えるけど、その場ではとにかく逃げなきゃって。
確かに殿はかわいいですよ。
でもそれは親兄弟だからそう思うのであって、客観的にみたらごくごく当たり前の容姿です。
集団に入ったら埋没して親でもすぐ見つけられないです。
孫と交換したいくらい美形なんてありえないですよ。
それと、「か○わ」!
今時そんな言葉をつかう人がいると思わなかったです。
障害者差別をしようとかそんな感じもなく使われたので、さらにショックが大きかったんです。
そうか、殿はか○わだったんだ・・・。
でも! 社会のお荷物かもしれないけど、この先家族でどんな苦労があるかわからないけど、殿は大切な大切なうちの子です。
誰かと交換なんてありえません。
殿の手を取ろうとしたとき、とにかく引き離すことしか思いつきませんでした。
かっこよく言い返すとか、笑顔でごまかしながらとか全然頭に浮かばなかったけど、今言えるものなら言いたいです。
「殿はうちの殿です。誰にもあげません!」
そして、書いてて気がついたんですけど、マアカ、殿のおばあちゃんだと思われてたんですね。
あぁぁぁぁぁぁっ!
また血圧上がりそう!
そして置き忘れのバックに入っていたのがこのマンガ。
遺失物係さん、そんな冷静に読み上げないで・・・。
正直笑い飛ばしていただけるとありがたいです。
たいしたことじゃなかったって思えるから。
殿は小学校に入ってからも療育に通ってます。
公立の療育施設って幼稚園までなので、今までと違うところまで頑張って通ってます。
人が多いところは苦手なので、急いで急いで移動します。
電車で移動中、隣に座ったおばあさんに声をかけられました。
「おたくのお孫さん、かわいいわねえ。天使みたい。本当にきれい」
子供を褒めるのは社交辞令なので、こちらもニコニコあいまいに笑っておきます。
「うちの孫なんてぶさいくで、声をかけてもニコリともしなくて、無愛想で。おたくのお孫さんみたいなのがよかったわ」
と、ひとしきり孫への不満と子供は顔がきれいなのが一番と続きます。
そして
「おまけにうちの孫か○わなんですよ」
え゛?
「もう大きいのに、まだ首が据わらないんですよ。だから歩けないし、ごはんもちゃんと食べられないし。なんでこんな子がうまれたんでしょうねえ」
前に立ってる人がなんか目で合図してくるのでおばあさんの隣の座席をみたら、赤ちゃんかかえた若いお母さんが一生懸命頭を下げてるんです。
その赤ちゃんはどう見ても生後三ヶ月いってるかいってないか。
そりゃ首も据わらないし歩けないしご飯も食べられないでしょうね。
で、そのお母さんとアイコンタクト。
マ・あごでおばあさんを示して、ウン?とやる。「無視したほうがいいですか?」
お・うんうんと頷いて空いてる手で拝みながら頭を下げる。「そうしてください。お願いします」
マ・あぁという顔で大きく頷く。「了解しました。大丈夫です」
「」の中はマアカの脳内変換です。
その間もおばあさんの独演会は続いています。
そして、
「だからね、おたくのお孫さんとうちの孫、交換しましょう」
な゛あぁぁぁぁぁぁっ?!
「うちにはか○わの子はいらないし、あなた優しそうだから、孫も幸せに暮らせそう。ね、いいわね?」
心臓が凍り付くとか、背筋が寒くなるとか、血の気が引くとか、こういう状態をいうんでしょうね。
絶対5秒くらいは心臓が止まってたと思います。
おばあさんが殿の手を取ろうとしたのに気がついて、殿を抱えて次の駅で下車しました。
ホームに降りて電車を見たら、あのお母さんが赤ちゃん抱えて一生懸命頭を下げてました。
膝はガクガクするし、手は震えるし、目は回り出すし、頭はガンガンするし。
一緒に降りた人が「だいじょうぶですか」って声をかけてくれたんですが、返事することも出来なくて。
その人が交通機関に乗るときだけ殿がつけてる「障害があります。ご理解ください」のバッチに気がついて、
「酷いことをいわれましたね」
って慰めてくれました。
なんとか家に帰り着きましたけど、こんなことは子供達にも言えずに寝込むこと一週間。
気がつくと電車の中にバック置き忘れ。
誰か駅員さんに届けてくれたらしく戻ってきましたが、内容確認で入っていたコミックのタイトルを読み上げられてまた凹む。
アルツハイマー系の人って、普通にしていて時々そうじゃなくなる時がくるんですってね。
きっとあのおばあさんもそうだったんでしょう。
あの時はおかあさんしか気がつかなかったけど、近くに他のご親族とかいらしたかも。
今ならそう思えるけど、その場ではとにかく逃げなきゃって。
確かに殿はかわいいですよ。
でもそれは親兄弟だからそう思うのであって、客観的にみたらごくごく当たり前の容姿です。
集団に入ったら埋没して親でもすぐ見つけられないです。
孫と交換したいくらい美形なんてありえないですよ。
それと、「か○わ」!
今時そんな言葉をつかう人がいると思わなかったです。
障害者差別をしようとかそんな感じもなく使われたので、さらにショックが大きかったんです。
そうか、殿はか○わだったんだ・・・。
でも! 社会のお荷物かもしれないけど、この先家族でどんな苦労があるかわからないけど、殿は大切な大切なうちの子です。
誰かと交換なんてありえません。
殿の手を取ろうとしたとき、とにかく引き離すことしか思いつきませんでした。
かっこよく言い返すとか、笑顔でごまかしながらとか全然頭に浮かばなかったけど、今言えるものなら言いたいです。
「殿はうちの殿です。誰にもあげません!」
そして、書いてて気がついたんですけど、マアカ、殿のおばあちゃんだと思われてたんですね。
あぁぁぁぁぁぁっ!
また血圧上がりそう!
そして置き忘れのバックに入っていたのがこのマンガ。
遺失物係さん、そんな冷静に読み上げないで・・・。
なるほど~~・・・。
アルツハイマーのおばあさんも
さらりと怖いことを言いますねえ。
マアカさんがびっくりしたのも
無理ありませんねえ。
そして、バッグの中の漫画に
和んでしまった私でした・・・。
by ゆみよん (2009-09-05 09:51)
ゆみよん様>
お返事するにも勇気が必要だったマアカです。
遅くなってごめんなさいです。
ああ、あれなんですよね。
ちょっと変わった人に子供交換しましょうよって言われただけなんですよね。
いつまでも大げさに引きずることもないようなことだっていうのは頭ではわかってるんでか。
でも、目が真剣だったんで、とっても怖かったんです。
なんか電車に乗るのが怖い・・・る
「クリスティ・ハイテンション」はシャーロック・ホームズの姪っ子ちゃんのお話です。
by マアカ (2009-09-08 18:32)