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そこに山があるからだしぃ [殿のおはなし]

殿は生まれながらのヤマノボラー。
2歳半をすぎたあたりから登る、登る、登る。
母登りはもちろん、ちょっとした足がかりがあれば、タンスだろうが本棚だろうが登る。
で、そろそろ登れるものが尽きたかなと思った昨日。ついにやってくれました。

トイレから出たら殿の姿が見あたらない。あれーと思って部屋の中を見てみると、背後でなにやらドスンドスンといい音がする。
恐る恐る振り返ると、キッチンのレンジ台、炊飯器や湯沸かしポットが乗っているそのてっぺんで、楽しく飛び跳ねている殿を発見!
だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!
マアカんちのレンジ台は通販で買った廉価品。足下はキャスター付き。そんな物の上で飛び跳ねたら、何が起こるか考えたくもない。
早くおろさないと、いや大きな声を出すとかえって危ないとか聞いたことがあるし、なんてことが頭をよぎった1秒後、レンジ台がグラアっと前方に傾いたっ!
炊飯器の中には炊きたてのご飯、ポットの中には適温のお湯。殿、危機一髪!
と覚悟した瞬間、140センチのレンジ台から殿がピョーンとジャンプ!
巨石に追いかけられるインディ・ジョーンズより早くベランダまで逃げ去った。
その間にレンジ台は倒壊し、キッチンの床は熱湯の海。
えっと、怪我しなかったよね。ヤケドもしてないよね。ここは怒るとこかな。いや、怪我しなかったことを喜ぶべきかしら、と呆然とする母に向かって殿が一言。
「あきらめて」
・・・今、なんて言った? 
「おはよう」も「ありがとう」も「ごめんなさい」も「おかあさん」も言えない殿から久しぶりに出たのが「あきらめて」・・・ですかあ?
もっと感動的な言葉を期待していたのに、「あきらめて」はないでしょう、「あきらめて」は。
確かに一番適切な言葉かもしれないけど。殿が言葉を発したんだから、大喜びしなくちゃいけないシーンなんだけど。
取りあえずお湯を片づけたところで母脱力。後かたづけは一時中断して、下校した次期様に殿を託し、夕飯の買い物をして戻ったら、あら不思議、いつのまにか現状復帰してる。
「・・・おかえり。・・・かたづけといた」
怖い顔した大魔王様がご帰宅してました。
説明したら許してくれたけど、子供だけの家に強盗でも入ったのかとびっくりしたんだぞーっと厳重注意されました。
そのあとで殿の発言に乾杯しましたけどね。
とにかく、これでもうレンジ台には登らないよね。残るは水屋だけだけど、さあ、いつ登るのかな。
ベランダから落ちないようにだけは注意しておこう。


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